つくばみらい市/小張小

「綱火」体験学習に取り入れ30年地域の誇り受けつぐ子どもたち

つくばみらい市立小張小学校は、400年以上前から小張地区に伝わる伝統芸能「小張松下流綱火」を体験学習に取り入れ30年になる。子どもたちは保存会や家元の指導で人形の操り方やお囃子(はやし)を学び、体験をもとに綱火について研究、発表する。綱火学習について話す子どもたちの目は輝(かがや)き、地域の伝統を受けつぐ誇(ほこ)りに満ちている。

お囃子を奏でる高学年低学年のあこがれの的
しかけ花火を背負わせた人形を、お囃子に合わせ空中に張りめぐらせた綱(つな)で操る「小張松下流綱火」は、1600年ごろ小張城主、松下石見守重綱公が考案したといわれる。現在では五穀豊穣(ほうじょう)などをいのり、8月24日に小張愛宕神社に奉納(ほうのう)。国指定重要無形民俗(みんぞく)文化財にも指定されている。
同小が綱火を体験学習に取り入れたのは30年前。保存会や家元のもと、4~6年生は綱を使った人形の操り方やお囃子で使う太鼓(たいこ)や篠笛(しのぶえ)などの演奏を学び、奉納前日の8月23日に集落を練り歩く「くりこみ」や9月の運動会、11月の秋祭りの「子ども綱火」で披露(ひろう)する。りりしく法被(はっぴ)を着てお囃子を奏で、綱を操るお兄さん、お姉さんは、低学年の子どもたちのあこがれの的だ。
練習を前に、期待をふくらませる6年生
7月から新しくお囃子の練習を始める6年生に、挑戦(ちょうせん)したい楽器をたずねた。「山車の上で演奏する大太鼓をやってみたい」、「去年うまく音が出なかった篠笛にチャレンジしたい」、「全部の楽器をやりたい」と目を輝かせた。
また4・5年生の時に体験した人形を操る「綱ぐり」について、「一つひとつの綱を動かすタイミングが難しかった」、「綱は重く、手もすべるので最初は引きにくかった」と、体験者ならではの感想を語ってくれた。
「研究発表会」で綱火学習の成果披露
綱火の体験を積んだ6年生は2月に、学習の集大成として「綱火研究発表会」を行う。子どもたちは綱火について興味のあるテーマで調べ、保護者や研究会の人、4・5年生を前に発表。冊子にまとめ、学んだことを伝えていく。
昨年度の冊子をめくると、お囃子の曲を楽譜(がくふ)に起こしたり、口上を訳したりと力作ぞろい。今年の6年生も「小張松下流綱火と高岡流綱火(同市のもう一つの綱火の流派)のちがいを知りたい」「綱火を作った松下石見守重綱公を調べたい」と早くも研究したいテーマを次々に口にした。
校長は「地域の宝である綱火を体験し、学ぶことで、たくましい心と体、そして優しさと感謝の心を育んでほしい」と目を細めた。

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