水戸市教育委員会(2019年9月2日)

特別研修総研セミナー「次世代の学校教育」

 7月31日(水)、駿優教育会館大ホール(水戸市三の丸)を会場に、令和元年総研セミナーが開催(かいさい)された。今年度は次世代をイメージするモデル的な学校経営や、「ICT活用と情報教育」の先駆者(せんくしゃ)である福田先生を講師にむかえ、「プログラミング教育」×「発達障害支援(しえん)」×「地域学校連携(れんけい)」=「次世代の学校教育」と題して講演が行われ、幼稚園、小・中・義務教育学校の先生約800人が参加した。

スマートフォンを活用新しい講演スタイル
福田先生は、「すべての子どもがプログラミングを楽しむ国にする」をミッションに、全国の教員および教育機関の支援、プログラミング教育の普及啓蒙(ふきゅうけいもう)、政策提言に取り組んでいるNPO法人みんなのコードの主任指導講師。今回の講演は、スマートフォンで投票しリアルタイムに投票結果を確認できる「メンチメーター」を使ったり、ペアワークやグループワークを取り入れた先進的なスタイルで行われた。最初に、これからの学校を考える時のポイントと思うことを、テクノロジーの活用・多様性・地域連携・その他の中から投票すると、多様性、次いでテクノロジーの回答が多かった。

テクノロジーの活用
これからの学校像の一つ目のポイントは、テクノロジーの活用。まず平成の30年間をふり返り、先生たちはペアワークで平成元年と平成30年の世界の時価総額ランキングについて話し合った。平成元年のトップは日本のNTT、平成30年のトップはアメリカのアップルで、時代はテクノロジー中心に変わってきているが、日本はIT人材が不足している。新学習指導要領でプログラミング教育が必修化になったことにふれ、「小学校のプログラミング体験は、家庭科の調理実習と同じように社会に出るスキルとなる。テクノロジーの社会はすぐ目の前まで来ていて、子どもたちはそういう時代に生きている。その時に必要なプログラミングの体験が始まったのだ」と解説した。

多様性とインクルーシブ教育
二つ目のポイントでは、多様性とインクルーシブ教育、学校のスタイルの多様性、人口減少から考える多様性について説明。インクルーシブ教育は、子どもたち一人ひとりが多様であることを前提に、共生・学び合い・支え合いを意識し、人間の多様性を認め合う社会や個人の基礎(きそ)を整える教育であり、「個々に能力がちがうが、みんなそれぞれの100㌫の力を出してがんばることが大切で、同じであることにこだわることを改めてもいいのではないのか」と結んだ。

地域と連携したななめの関係を大切に
三つ目のポイントでは、地域の人材を指導者にする画期的な施策(しさく)を次々と打ち出してきた杉並区立和田中学校(東京都)の取り組みを例に挙げ、「地域には縦や横だけでなく、ななめの関係がある。建物のななめの柱づかいのように、ななめの関係があると学校教育はより強靭(きょうじん)になる」と地域連携の重要性を力説した。
「テクノロジー、多様性、地域連携でいろいろな人と関わり、本物を見せてあげることがキャリア教育になる。子どもたちがあこがれるようなモデルを提供することが教師の役割」と福田先生。参加した先生からは「社会が変化し、プログラミング教育が求められているとわかった」「現在の教育に役立てられ、大変勉強になった」という声が聞かれた。

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