乙戸小学校(2018年6月22日)

・プール開き前にヤゴ救出環境や命の大切さについて学ぶ

土浦市立乙戸小学校で6日(水)、4年生がプールにすむヤゴをつかまえ、校内のマコモ田に放す「ヤゴ救出作戦」があった。プール開きを前に、そのままでは清掃(せいそう)で下水に流されてしまうヤゴたちを環境学習に役立てる取り組みだ。プール底から見つけた生き物に、子どもたちは歓声(かんせい)を上げた。

・手にのせて「かわいい」

「ヤゴ2匹(ひき)、見つけた!」「オタマジャクシ、ゲット!」。すねの深さまで水を残したプールに入った子どもたちは、網(あみ)で茶色くにごった水の中をさらい、泥や落ち葉の中から小さな生き物たちを見つけて喜びの声を上げた。水をはったバケツや水そうに移して動く様子をじっと見つめる子や、そっと手の上にのせて「かわいい」とながめる子も。小学4年児童は「プールの中には、ヤゴ以外にもオタマジャクシやイトミミズがたくさんいておどろいた」と目を丸くした。

・「トンボになるところまで見届けたい」

つかまえたヤゴは百数十匹。プールの横にある、乙戸沼に飛来する白鳥のえさ用にマコモを植えている田に放流した。小学4年児童は「ヤゴが流される前に救出できてよかった。マコモ田でトンボになるところまで見届けられたらうれしい」と目を輝(かがや)かせた。

4年生担任の先生は「子どもたちは、4年生になれば『ヤゴ救出』ができると、ずっと楽しみにしてきました。ふだん虫がこわいと言っている子たちも、今日は積極的にプールに入っていました」と笑顔で語った。

・持ち帰って飼育する子も

「作戦」は、4年生の総合的な学習の時間の一環(いっかん)で、7、8年前から毎年行っている。学校のプールは、開放が終わった9月から防火用水として水をためている。そこにトンボが産卵し、ヤゴが繁殖(はんしょく)する。そのままでは清掃で下水に流されてしまうヤゴをつかまえ、観察することで、水の環境(かんきょう)などについて学ぶことがねらいだ。事前にヤゴがすみやすい環境について調べる学習からスタート。「救出」後は、図書館でヤゴの種類を探したり、持ち帰って飼育したりする子もいる。放流したヤゴは、3、4週間ほどで、トンボに羽化する。午前中の早い時間であれば、マコモに止まった羽化直後のトンボが見られるという。先生は「ふだんなかなか子どもたちは命について考える機会がない。自分たちが見つけたヤゴがトンボになることを知ることで、環境だけでなく、生き物や命の大切さについても学んでもらえれば」と意義を話した。(2018年6月22日掲載)