鯉淵小学校(2018年9月28日)

・救命講習でジュニア救命士が誕生

1873(明治6)年創立の水戸市立鯉淵小学校は、緑豊かな田園風景の中にある学校。2014(平成26)年度に新校舎が完成し、木を使ったぬくもりを感じる教室で子どもたちは学んでいる。そんな同小で4日(火)、6年生が参加し、同市消防本部と水戸地区救急普及(ふきゅう)協会の指導による救命講習(ジュニア救命士制度)が行われた。

・たおれている人の命を救う救命講習

救命講習は応急手当活動普及啓発(けいはつ)の一環(いっかん)として、水戸市消防本部が市内の小学6年生を対象に実施(じっし)しているもので、市内の全33校で開催(かいさい)されている。当日はまず最初に、水戸市消防本部の救急救命士さんから、「突然(とつぜん)の心停止は自分たちにも起こるかもしれないこと、たおれた時に必要なこととして胸骨圧迫(あっぱく)とAED(自動体外式除細動器)を勉強しましょう」という話があった。次に救急アニメを上映し、たおれている人を見つけたときにどのように行動すればいいのかを学んだ。アニメの流れに沿って、子どもたちは自分の心臓の位置を知ったり、脈をさわってみたりした。そして、たおれている人を見つけたときには、周囲の安全を確認してから「だいじょうぶですか」と声をかけ、意識がなかったら人を呼び「119番とAEDをお願いします」とたのむという行動を、水戸地区救急普及協会の実演で学習した。

・胸骨圧迫とAEDの使い方を学ぶ

その後、心肺蘇生(そせい)のトレーニングボックスを使い、胸骨圧迫とAEDの使い方の実習を行った。胸骨圧迫は、「強く、早く、絶え間なく」がポイントということで、二人一組になり交代しながら行った。AEDの使い方は、「AEDを使えば4倍助かる人が増える」という救急救命士さんの説明の後、トレーニングボックスでパッドの装着の仕方、電気ショックボタンの操作の仕方を学んだ。次に今日の復習として、6人の子どもたちが、ろう下に倒れている人を助ける実習を行った。訓練用の人形を使い本物のAEDを使用した本格的なもので、子どもたちは講習の成果を発揮し、役割分担を行いながら的確に救命処置を進めていった。

ジュニア救命士が誕生

最後に「人を救うことは簡単ではないが、困っている人にまず声をかけられる優しい子になって欲しい」と救急救命士さんから話があり、全員がジュニア救命士の認定証を授与(じゅよ)されて講習を終えた。参加した児童は、「AEDを使ってみたら意外に簡単だった」、「AEDの使い方がわかったので、たおれている人がいたら助けてあげたい」、「初めてAEDを使って緊張(きんちょう)したが、自分の勇気で人を救えたらいいと思ったので、たおれている人がいたらやってみようと思った」と話した。子どもたちにとって、命の大切さを学び、救命の方法や重要性を、体験を通して理解する有意義な講習となり、この日、ジュニア救命士が誕生した。(2018年9月28日号掲載)

 

妻里小学校(2018年9月28日)

・農業を学び、心と交流を育む米作り

水戸市立妻里小学校は、田園風景の中に農家が点在する農業地域にある。両親や祖父母が同小の卒業生という家庭が多く、保護者や地域の人たちが学校とのかかわりを大事にしている。そんな同小は、地域の自然や人材を生かした米作りに全校で取り組むことや、すぐとなりにある同市立妻里幼稚園と交流することを積極的に行っている。

・1年生から全校児童で取り組む米作り

高学年の児童が米作りをする学校は多いが、同小では1年生から米作りに参加する。1年生から6年生まで全員で、田植え、稲(いね)かり、収穫(しゅうかく)を行う。田んぼは学校のすぐ近くにあり、1年生と6年生、2年生と5年生というように、低学年と高学年が協力して作業をする。田植えの時には、どろだらけになって取り組む1年生たちの様子を、妻里幼稚園の園児たちが見学に来る。「子どもたちは幼稚園生の時から米作りの作業を見ているので、1年生になったら参加するのが当たり前と思っているようだ。6年生に教わりながら、1年生でも上手に田植えをしている」と教頭。6年生になるころには、米作りの一連の作業に子どもたちはすっかり慣れているという。

・米作りインストラクターが子どもたちに協力

農業に携(たずさ)わる家庭は多いが、子どもたちは農業をする機会がなかなかない。そんな子どもたちに米作りを指導してくれているのが、米作りインストラクターの人たちだ。児童の祖父母や地域の農業経験者がサポートし、田んぼの管理、田植えや稲かり、脱穀(だっこく)の指導、もちつきまでトータルで米作りにかかわってくれる。保護者の手伝いもあり、たくさんの人の支援(しえん)があって米作りを続けてきた。収穫後は毎年、全校児童、幼稚園生、保護者、米作りインストラクターがいっしょに収穫祭を行う。みんなで育てた米でもちをついて味わうのが、学校の一大イベントだ。もちつきには幼稚園生も参加し、6年生に手伝ってもらってもちをつく。できないと思うことも、高学年といっしょにやることでできるということを、もちつきを通して学ぶ機会になっているという。もちつきを終えると次の体験として、残ったわらを使って正月飾(かざ)り作りをする。全校で参加者を募(つの)り、お飾り作りも米作りインストラクターが指導してくれる。

・となりだからできる幼稚園との交流

妻里幼稚園の給食は同小の給食室でいっしょに調理をしていることから、昼食の時間には同小のランチルームに来て小学生といっしょに給食を食べる。ほかにも1年生が図工の時間に幼稚園に行って交流したり、園児に小学校の様子を紹介(しょうかい)するなど、年間を通して交流を図ることで、スムーズに小学校に入学できるように導いている。となりに幼稚園があることの良さを生かした交流を、今後も充実していくこと、食の重要性や地域の良さを理解する意味でも米作りを継続して実施(じっし)していくことを、今年の柱として取り組んでいる。(2018年9月28日号掲載)

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