土浦市/真鍋小学校(2019年2月22日)
「働くってどういうこと」キャリア教育で職業人がアドバイス
土浦市立真鍋小学校では2学期、6年生の総合的な学習の時間に、さまざまな職業人が仕事内容や職業観について語る「未来プロジェクト~広げよう夢・希望~」を開いた。5・6年生を対象にしたキャリア教育の一環(いっかん)。子どもたちの世界を広げ、職業観を育むことがねらいだ。
感謝することの大切さ子どもたちに伝える
取り組みは、昨年10月30日(火)から全5回にわたって開かれた。声優や造り酒屋、医師やバレーボール選手、消防士とバラエティー豊かな職業人が、6年生157人の前で、子どものころに抱(いだ)いていた夢や現在の職業を選んだ理由、仕事のやりがいなどについて熱く語った。
11月5日(月)に開かれた授業では、つくば市のバレーボールチーム「つくばユナイテッドサンガイア」副キャプテンが、プロスポーツ選手として心がけていることを話し、親やコーチ、仲間に感謝することの大切さなどを述べた。子どもたちは熱心に聞き入り、「つらかったときはどんな時ですか」「これから先の夢はありますか」など活発な質問が飛んだ。天井まで届くような大ジャンプも披露(ひろう)され、子どもたちからかん声がわいた。
子どもたちの世界を広げたい
全5回の授業を受けた後、子どもたちは「働くことって、どういうことだろう」とグループで話し合った。そしてワークシートを使って、5人の職業人から学んだことを「現在・過去・未来」に分けて考え、自分の職業観を「私の未来予想図」にまとめあげた。
6年生学年主任の先生は、取り組みについて「子どもたちにとってはこんな仕事があるのかというおどろきがあったと思う。学校だと出会うのはどうしても先生ばかり。いろいろな職業の方が先生となって語ることで、子どもたちの世界を広げていきたい」とねらいを述べた。
3年前からキャリア教育進める
同小では3年前から、5・6年生を対象にキャリア教育を進めている。今年の6年生は、5年次には、地元のコーヒーショップや自動車教習所、幼稚園(ようちえん)、銀行などさまざまな仕事の現場を見学し、働く人たちから直接話を聞いたり、いっしょに作業をしたりすることで、いろんな働き方があることを学んだ。6年生の1学期には、授業参観でお父さん、お母さんに仕事についてのインタビューを行い、どうすれば自分のなりたい仕事につけるかを考えた。
2年間かけて、じっくり職業観を鍛(きた)えてきた子どもたち。将来の夢をえがき、実現に向けて何ができるかを考え、力強く未来へ踏(ふ)み出していくことが先生たちの願いだ。