龍ケ崎市/川原代小学校(2019年2月22日)
地域と共に歩んで130周年 オリ・パラ教育で機運盛り上げも
1889(明治22)年創立の龍ケ崎市立川原代小学校は昨年6月、創立130周年の記念集会を開いた。同小は地域とのきずなが強く、子どもたちは伝統行事などを通じて地域の人たちと交流を深めている。さらに今年度は新たにオリンピック・パラリンピック推進事業に取り組み、2020年の東京五輪・パラリンピックへの機運を高めている。
130周年記念集会で学校の歴史調べ発表
全校児童74人の同小は、龍ケ崎市内では最も小さい小学校だ。子どもたちは単学級で6年間過ごすため友達とのかかわりが深く、先生も一人ひとりを温かく見守っている。
昨年6月20日(水)に開かれた創立130周年記念集会では、6年生が中心となって、同小の歴史について調べたことを発表した。学校に残る卒業アルバムをひもといたり、家族にインタビューをしたりして、今はないたくさんの委員会やクラブが昔はあったこと、かつての運動会には鼓笛隊(こてきたい)が登場したことなどを紹介(しょうかい)。初めて知る昔の学校の姿に、みんな興味を持って聞き入った。
地域とのつながりの中育つ子どもたち
長年地域の教育を担ってきた同小は、地域とのつながりがとても密接だ。子どもたちは地域の伝統行事に参加するなどして、多世代の交流を深めている。
1月下旬まで昇降口(しょうこうぐち)に飾(かざ)られていた、紅白の餅(もち)を木につけた「ならせ餅」は、同月14日(月・祝)に子どもたちが近くの川原代コミュニティセンターで、五穀豊穣(ほうじょう)と無病息災を願って、地域の人たちといっしょに作ったものだ。
教頭は「地域の方は学校の植木の手入れなども愛着を持ってしてくださる。昔から続いてきた学校と地域のきずなが今も残っているのが、この学校の魅力(みりょく)です」と話す。
オリ・パラ教育で新体操にふれる
古くからのつながりを大切にする一方で、同小は今年度、オリンピック・パラリンピック教育にも新しく取り組んでいる。
12月17日(月)には、流通経済大学新体操部の5人の学生を招いて、新体操教室を開いた。子どもたちは学生の華麗(かれい)な演技にうっとりした後、リボンやクラブなど五つの手具を使った体験にチャレンジ。「リボンをきれいに回せてうれしい」など初めて体験する競技に目をかがやかせた。
また体育の時間にはパラリンピック競技の「ボッチャ」などを取り入れたり、学校の窓に、子どもたちの熱い応援(おうえん)メッセージ付きで東京五輪・パラリンピックのコンセプトや実施(じっし)種目を掲示(けいじ)したりするなど、さまざまな方法で、東京五輪・パラリンピックへの機運を盛り上げている。
少人数の温かい雰囲気の中、学校の歴史が育んできた地域とのつながりと未来への新しい取り組みが、子どもたちの健やかな成長を支えている。