つくばみらい市/十和小学校(2020年2月21日号)

シニア体験で高齢者の日常実感「当たり前のことが難しい」

つくばみらい市立十和小学校で1月28日(火)、5年生9人が高齢者(こうれいしゃ)の身体機能を疑似体験する「インスタントシニア体験」に取り組んだ。福祉(ふくし)について考える総合的な学習の時間の一環(いっかん)で、子どもたちはサポーターやゴーグルを身につけ、お年寄りの体の不自由さを体験。高齢化が進む社会で、自分たちにできることは何かを考えた。

増える高齢者の割合どう支えるか考える
「つくばみらい市の人口は約5万人。そのうち約1万3千人、実に四分の一が65才以上のおじいちゃん、おばあちゃんです」講師の同市社会福祉協議会職員の北泉さんが説明すると、子どもたちはおどろいたように顔を見合わせた。
続いて北泉さんは茨城県や全国のデータから、65才以上の人口の割合がこの10年で2割から3割に増えていること、高齢化が進むと働く人口が減ることや高齢者になると身体の機能がおとろえることを話し、「みんなが福祉の勉強をして、おじいちゃん、おばあちゃんをどう支えていくかを考えることが大切です」と呼びかけると、子どもたちは真けんな表情でうなずいた。

装具をつけて高齢者の日常を体験
続いて子どもたちは、利き手側の手足の関節にサポーターを巻き、見えにくくなるゴーグル、手の感覚を弱める手ぶくろを身につけ、80~85才のお年寄りの体の状態を再現。その状態でさまざまな日常動作を体験した。
車の乗り降りでは、ひじやひざが曲げにくいため、ドアから入って座席に移るのにも一苦労。財布から小銭を出し数える動作では、感覚がにぶった指ではお金が取り出しにくく、しょう油とコーラの分別では、ゴーグルをつけた目をいくら近づけても色のちがいが分からなかった。
体験後の発表で、女子児童は「自分ができて当たり前のことのことが難しかった。おじいちゃん、おばあちゃんがどう大変か分かってよかった」、「思っていた以上に大変だった。お年寄りがいたら、今日知ったことを思い出してお手伝いをしていきたい」と感想を述べた。

高齢者・障害者を進んで手伝える子に
東京パラリンピックが開催(かいさい)されることもあり、今年度とくに福祉の体験活動に力を入れて取り組んでいる同小。1月16日(木)には、中学時代に視力を失った東京パラリンピックのゴールボール日本代表候補選手山口凌河さんを招き、4~6年生がアイマスクをして山口さんとゴールボールで対戦して、障害のある人への理解を深めた。
教頭は「自ら体験をすることでお年寄りや障害のある人の立場に立ったお手伝いができるようになるといい。とくにこの地区は三世代同居の家庭が多いので、今日学んだことは、いっしょに暮らすおじいちゃん、おばあちゃんへのお手伝いから生かしてもらえれば」と期待をこめた。

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