水戸市/三の丸小学校(2020年6月19日号)

学校行事を通して育まれる「恕・忠・仁」の弘道館の教え

水戸市立三の丸小学校は、水戸藩(はん)の藩校だった弘道館の医学館があった場所に建ち、周辺には白壁塀(しらかべべい)が続く「水戸学の道」や復元された水戸城大手門がある。2月5日(水)に行われた大手門の開門式には5・6年生が参加し、代表児童が大扉(とびら)を開き開門した。歴史遺産が多く残る地域の特色を生かして、同小ならではの教育が行われている。

「恕・忠・仁」をテーマに心を育てる
同小では昨年度、弘道館で水戸の若き武士たちが学んだ『論語』の「恕(じょ)・忠(ちゅう)・仁(じん)」を生かした教育を年間を通して行ってきた。「恕・忠・仁」にはそれぞれに意味があり、「恕」は自分の心を他者に推して思いやるということ、「忠」は自分の気持ちや心を尽(つ)くすまごころ、「仁」は相手の気持ちを理解して、その気持ちに沿って心配りができる思いやり。校長が1学期の始めに、人と人との関わりの中で最も大切なのは思いやりの「恕」であることを児童たちに話した。2学期の始めには「恕」に「忠」をプラスして、思いやりとまごころをもって過ごそうと目標を立てた。3学期にはさらに相手を理解する「仁」について実践(じっせん)し、子どもたちの中に「恕・忠・仁」が育っていった一年間となった。

学校生活で広がる「恕・忠・仁」の心
同小では多くの行事を通して、「恕・忠・仁」の心を育んでいる。思いやりを大切にする「恕」の活動では、異学年の集団活動を行っている。友の輪班遠足は、1・6年生、2・5年生、3・4年生でペアを組んで千波湖まで歩いていく。6年生が1年生と手をつないで歩いていくことで、下の学年に対する思いやりが生まれている。愛校活動では月に一回清掃(せいそう)活動を行い、学校に対する思いやりを育ててきた。異学年によるふれあい給食やふれあい遊びも、月に一回開催(かいさい)している。

まごころを大切にする「忠」の活動は、朝ボラ活動として5・6年生を中心に朝、学校周辺の清掃に取り組んでいる。落ち葉の多い秋の朝ボラ活動は、地域の人に特に喜ばれている。地域に向けての活動としては、朝のあいさつ運動もある。地域の人にも元気になってもらおうと、大きな声で朝のあいさつをし、みんなの気持ちを明るくしている。
相手の気持ちを大切に思いやる「仁」の活動では、給食調理員さんへの感謝を伝える感謝の集いや、みんなで創立記念日を祝う創立記念お誕生日の集いを開催。昨年度は臨時休業になったことで6年生を送る会が中止となり、卒業証書授与(じゅよ)式は在校生代表として5年生のみが参加したが、他学年の子どもたちも6年生に感謝の気持ちを伝えようと歌やメッセージをビデオに収めたり、たくさんの絵や工作で卒業を祝った。

「恕の心を大切に、相手を思いやった行動ができる人になってほしい」と教務主任の先生。『恕を積み重ね、忠を磨(みが)いて、仁を施(ほどこ)す人となれ』という教えを心に留め、「思いやりの心を育て、今もっている知識を生かし、さらに成長を願う」と校長も話す。

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