つくば市/学園の森義務教育学校(2021年10月1日号)

9年間の学びの連続性を高める
異学年交流やブリッジプロジェクト

創立4年目をむかえるつくば市立学園の森義務教育学校では「挑戦(ちょうせん)、創造、協働」のスクールモットーの下、義務教育学校ならではの良さを生かした小中一貫(いっかん)教育を実践(じっせん)している。さまざまな場面で上級生と下級生が深くかかわり、共に成長する異学年交流や、ブロック間をつなぐブリッジプロジェクトなどがそれだ。

上級生へのあこがれと下級生への思いやり
異学年交流の一つは学習のサポートだ。上級生が下級生の間に入っていき、パソコン授業や図工の補助、体力テストの測定などをする。つくばスタイル科では防災学習など、学年をこえて共通するテーマのとき、上級生が下級生の前で話をする。一方的な説明ではなく、相手が聞きたいことに合わせ、自分がその学年だったときの経験や、またその後で学んだことなども頭に置きながら、下級生の学びが深まるよう手助けをする。
これらの活動は下級生のためだけでなく、上級生にとっても有意義だ。自己有用感の高まりや学び直しの効果が得られ、コミュニケーション力などの非認知能力も育まれる。話をうまく伝えるためには、相手の学年や性格に応じて選ぶ言葉や説明の仕方を変えることが重要だと気付き、自ら工夫するようになる。
縦割り清掃(せいそう)では上級生が、だまったまま友達と協調して動き、率先してよごれに気付くなど、黙働(もくどう)の極意を下級生に見せて伝える。また同校では、良い姿勢を保つ立腰(りつよう)を授業の前後のほか、全校集会などでも必ず行い、ここでも上級生は良い手本になろうとし、下級生はそれを見て意識を高めるという相乗効果が生まれている。

9年間のつながりを意識した柔軟な教育
同校では、義務教育の9年間を子どもの発達段階に応じて前期4年、中期3年、後期2年に区切る「4・3・2制」を基本としており、生徒会や文化祭の「創森(そうしん)祭」などは5年生から参加できる。また、活動内容によってはもっと柔軟(じゅうなん)に区切り方を変え、より効果的な異学年の学習集団や生活集団を組めるようにしている。
前期から中期へ、中期から後期へというブロック間の接続をスムーズにする「ブリッジプロジェクト」も行っている。例えば4年生では、来年から中期生になるに当たり、学校のために何ができるかを考え、図書室やくつ箱の整理、あいさつの呼びかけ、校内清掃など、自分たちで決めた活動に主体的に取り組み、それらを日常化する中で意識を高めた。
6年生では後期(中学校)課程へ進むに際しての「進級準備プロジェクト」として、7年生の授業の見学や、技術科のプログラミング学習の先行体験などをするほか、部活動にも半年前から仮入部し、時間をかけて自分に合うものを選ぶことができる。
ほかに、5年生からの教科担任制では、その教科の免許(めんきょ)を持った先生による、専門性の高い授業を行っていることも大きなポイントだ。

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